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端島支所下っ端用務員さんこと 'lom-sin' さんの、あまり見る事の出来ない軍艦島をシリーズでお届けします。









 昭和33年 (1958) 年という早い時期に鉄筋で建設された端島病院は、興味をひくところです。 現在でも昭和30年代に建設されたRC造の病院は沢山残っていますが、その殆どが改良されている中、 閉山時 (昭和49年) の姿のまま残っているのは大変貴重だと思います。

 本館1階調理室の壁面に設置された冷蔵庫は、一見氷冷蔵庫のように見えますが、 よくよく見ると電気冷蔵庫のようです。

 本館と隔離病棟には、共に小さな浴場が2つ設置されていますが、 本館の浴槽は両壁に接していて軍艦島実測調査資料集の図面の描き方とは異なっています。 浴室の隣の洗濯場には、コンクリート打ちはなしの壁面、 下部分に蒸気管から引いたヒーターのようなものがある乾燥室があります。 昭和33年当時としては、画期的な設備だったんではないでしょうか。

 病院3階の個室病室にある畳敷きの木製ベッド。 ベッドが苦手な人も寝心地が良かったのではないでしょうか。 下に引出がついていて、なかなか機能的ですね。 古い氷冷蔵庫がありますが、本当に閉山まで使っていたんでしょうか?

 端島病院本館4階の看護婦宿舎正面側に屋上からのコンクリート庇を伝わって 侵入者が入らないために付けられた鉄針柵があります。 今でも錆びてはいますが十分トガってます!
1. 綺麗なデザインが施された壁面の照明  2. 木製扉の壁面備え付け電気冷蔵庫  3. 病室に残る氷冷蔵庫と木製ベッド  4. 乾燥室  5. 病院本館3階の浴室  6. 隔離病棟1階の浴室  7. 四階壁面に設置された侵入防止用の柵。看護婦宿舎といえば女性のみ。 よからぬ男ども(私も含まれます!)が進入しないための防護柵でしょうか… 海越しに中ノ島がみえます。
lon-sin

軍艦島の隣、高島炭鉱のあっ た高島出身。軍艦島、特に住 宅棟の民間研究の第一人者。
軍艦島・ion-sin病院