かつて緑無き島といわれ、そのタイトルの映画さえも撮影された軍艦島。
閉山後30年を経て、現在は島内の至る所に植物が繁茂し、その生命力の強さを感じさせる。
日給社宅
 
 
操業時の写真を見る限り、一切植物の無かった日給社宅の中庭には、無人島になって 30年以上が経ち、熱帯性のイヌビワの木が大きく育っている。その光景は、まさに 地上のラピュタと言っても過言ではない。
日給社宅
 
 
現在でも多くの電柱が残存する日給社宅の屋上は、夏になると植物が生い茂り とても屋上の光景とは思えないものになる。
鉱業所全景
 
 
小学校の上階からは、鉱業所が一望できる。操業当時はまったく緑がなかったこの地 域に、今では青々とした植物が群生し、特に北部地区は夏になっると、人が分け入れ ないほどの繁殖状態になる。
66号棟
 
 
65号棟向かいに建つ66号棟の屋上に生きる草。
ほんの小さな土の露出もみのがさない植物の生命力に脱帽。
山道(緑道)
 
 
島の中央にある岩礁の鉱業所側の中腹に設けられた、ほぼ岩礁を縦断する歩道。 極めて日当たりがよく、散歩は勿論、日向ぼっこや子供達の恰好の遊び場だった。 この付近にはかつて温室があり、また道の途中には祠跡がある。
旧護岸跡
 
 
明治以来拡張工事が繰り返された島の岸壁作りは明治晩年にほぼ現在の形にまで完成 するが、島内には旧護岸跡がところどころ残っている。画像の場所の他、地獄段の最 下部も旧護岸の上に作られている。
65号棟
 
 
かつてはコンクリート舗装の遊園地があった65号棟の中庭も、今では植物が旺盛に繁茂している。 部屋の窓をブドウの葉に覆い尽くされた室内は、柔らかな緑色の光に包まれていた。
鉱業所
 
 
建物に囲まれた住宅棟地域と違って、鉱業所地域は残存遺構も少なく、植物にとって は一段と過酷な環境だが、それでも海浜性植物のトベラをはじめ、幾種類かの植物が 逞しく育っている。
鉱業所
 
 
かつて変電所や圧気室など、炭鉱施設の心臓部があった北部地域は、いまでは植物の楽園と化している。

17号棟と18号棟の間

17号棟の屋上

小中学校上階から

屋上

65号棟側入口近辺

21号棟と22号棟の間

1F居室

総合事務所

北部地域

軍艦島・17、18号棟 軍艦島・日給社宅屋上 軍艦島・鉱業所全景 軍艦島・66号棟屋上 軍艦島・山道 軍艦島・21号棟と22号棟の間 軍艦島・65号棟 軍艦島・総合事務所 軍艦島・鉱業所北部地域